大人になると誕生日を迎えても、めでたいというより年を取ってしまったと陰鬱な気分になってしまいます。 子どもの頃は誕生日を迎える度に大人に一歩近づいているのを実感して一喜一憂したものですが、今では死期が近付いているような気しかしません。 とはいえ、祝ってくれる人がいれば抱く思いも変わるのでしょう。しかし、誕生日を単身赴任先で迎え、家に帰っても祝ってくれる家族もいなければ、飲みに誘ってくれる友人もいない環境では良い気分にはなりません。 そんな状態で家に引きこもっていても気は晴れないので、滅多にしない外食に出ましたが、いつも以上に寂しさを覚えてしまいました。 しかし、酒を飲んで自分を慰めている時に、ふと確認した携帯はメールの着信を知らせるランプが点灯していました。 メールを開いてみると遠距離恋愛中の恋人からでした。 そこにはサプライズが届いたら電話してくれというものでした。 その時は意味がわからなかったのですが、家に帰ると荷物の不在連絡票がありました。 翌日受け取るとそれは彼女からのプレゼントでした。 一日遅れで手にしたプレゼントでしたが、温かい気持ちになれました。 ただ、その感動を当日に味わいたかったと贅沢な不満を抱きました。 せめて外食しなければ当日に受取れたんですが……普段しない行動を特別な日に取るものではないと痛感しました。